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だらだらな日常
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*2007.08.25 (Sat)... 小説以下SS以上
貴方にとってはその程度のこと。

だけど私にとって、それは…





「…ねぇ?私が死んだらどうしますか?」

きっと貴方のことだから、次の日には私という存在がいた事さえ忘れてしまうのでしょうね。
そんな事を思いながらも聞かずにはいられない。

それは不安から。自分で生きていくことも出来なくて、貴方にすがり生かされている私は、貴方に認められなければ生きられないから。

でも、自分の存在を否定される言葉を投げ掛けられると予測しながらも聞かずにはいられない私は、愚かなのでしょうね。

「…貴方は死にたいのですか?」

「…質問に質問で返さないで下さい。」

「失礼。貴方があまりにも馬鹿らしいことを聞くもので答える気が失せました。」

(あぁ。ほらやっぱり彼にとっては"馬鹿"なんて言葉で済ませられる程度の事…だけど、私にとっては。死刑宣告にも等しい言葉)

「貴方は私のペットです。貴方が死にたいのであれば、殺す責任は私にある。貴方の意思は尊重しますよ」

「…そうですか……。そうですね、貴方に殺してもらえるならそれも悪くないかもしれません。」

私の存在にはやはり対した価値などなかったのだと、それでも、あるいは彼自身が私を殺してくれるなら?私のこの、どうしようもなくひたすらに愚かであった生も少しは意味があるのではないかと思える。

「ただ」

「ただ?」

「貴方が死ぬならば、私もペット一匹まともに飼えない不甲斐無い飼い主として一緒に死んでさしあげますよ?」

見たこともないほど、儚くて、まるで彼ではないみたいに優しく、淡く微笑まれた。

!?……そんなこと、言われるなんて予測していなかった。
考えてみるといつも彼は私の予測の遥か上をいく。そんな嫌味な人であったことを思い出す。
…でも、どうしてそんなに優しい目で私を見るのですか…?
どうしてそんなに消え入りそうなほど儚気な雰囲気なのですか…?

どうして?どうして?どうして…………。

そんな思いが渦巻いて。

クラクラと。

………眩暈…―。

自分が立っているのか座っているのかさえ、分からない。

私の全ては彼に支配されて、私はただ愚かな人形に成り下がる。

そうして私は貴方の呪縛から逃れられなくなるのだ。
その証を得るためなら私はこれからも愚かな人形になり続けるだろう。

貴方にとっては、その程度のこと。

だけど私にとって、それは絶対支配の呪縛の言葉。

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